ピコスルファートナトリウム水和物について

胃や小腸ではほとんど作用せず,大腸細菌由来の酵素により加水分解を受け,活性化され腸管粘膜への腸管ぜん動運動の促進,水分吸収阻害作用により瀉下作用(水などをそそぎくだすこと。)をうながす。

ピコスルファートナトリウム水和物 副作用

〈重大〉大腸検査前処理に用いた場合,虚血性大腸炎→処置 
〈その他〉→中止等処置 
1)消化器(腹部不快感,腹痛,悪心・嘔吐,腹鳴,腹部膨満感,下痢等) 
2)皮膚(蕁麻疹,発疹等) 
3)肝臓(AST・ALTの上昇等)

 

注意
①大腸検査前処置に用いた場合,腸管蠕動運動の亢進により腸管内圧の上昇を来し,り虚血性大腸炎を生じることあり.又,腸管に狭窄のある患者では,腸閉塞を生じて腸管穿孔に至るおそれあり.投与に際しては以下の点を留意 
a)日常の排便状況を確認し,投与前日あるいは投与前に通常程度の排便があったことを確認してから投与 
b)投与後に腹痛等の異常が認められた場合には,腹部の診察や画像検査(単純X線,超音波,CT等)を行い,適切な処置を行う 
②自宅で本剤を用いて大腸検査前処置を行う際には,副作用が現れた場合に対応が困難なことがあるので,1人での服用は避けるよう指導 
③大腸検査前処置に用いる場合は水を十分に摂取 
④〔液〕眼科用(点眼)として使用不可 
⑤〔チャルドール〕手術前における腸管内容物の排除に使用する場合は,必要に応じて浣腸を併用
副作用の対策
腹痛,腹鳴,悪心・嘔吐などの消化器症状が現れることがある.
比較的少量から開始し,徐々に投与量を調節することにより,このような症状はある程度避けられるものと思われる.
作用が強力なので電解質異常や脱水が生じることがある.
また異論はあるが,腸管の形態的・機能的障害をきたす可能性もあるので,長期連用はできるだけ避けるようにする.
大腸内視鏡検査前処置における用量は便秘治療の用量をはるかに超えるものであり,その安全性が十分検証されているとは考え難い.高齢者や高度便秘例では注意を要する.

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